M2になったらやろうと思っていたことですが、ちょうど情報を欲している新入生がいたので早速書いてみようと思います。例によって自分のバイアスが入ってるので鵜呑みはやめてください。趣味の領域とかはみんな自分で調べてどんどん使うと思うので、普段の大学生活に良さそうなサービスを書いていこうと思います。
あ、大学から貰えるソフトはちゃんとチェックして損しないようにしましょう。Microsoft製品とかはもちろんですが、SolidWorksなんてものまで使えちゃったりしますからね(代によってどれが使えるかは違ってきているので要確認です)。自分は宗教上の理由からMicrosoftをあまり使っていませんが、確かOnedriveは1TBくらいもらえるはずでした。
あと大事なことがあります。大学の先生は教えることを仕事にしている人ではありません。予備校や高校の先生と違ってわかりにくいなと思うかもしれません。至極当然です。それはつまり、我々学生が能動的に学ぶ姿勢を取らなければ、大学での学びはクソになるということです。さらに言うと大学は「良い環境」なので簡単に堕落できます。人生の夏休みってこういうことなんですかね〜最高です。でも最低です。もっと自分も早く気付けば良かったです。なんか出だしから辛くなってきたな。
TL;DR
論文検索 : GoogleScholar・図書館
データ整理 : Excel
文献整理・授業ノート : Notion・(Scapple)
レポートの文や数式 : Word・(TeX環境)
作図 : PowerPoint・(Illustrator・Photoshop)
発表 : PowerPoint・PDF
ポートフォリオ作成 : Indesign
メール・カレンダー : Google系
オンライン講義 : 授業によって違うので各自管理(Meeterで一元管理できる)
タスク整理 : Trello・(Things)
パソコン容量管理 : MacならDaisyDisk
授業・研究
理系の我々は研究室に所属するのが4年生からになります。なので基本的にはそれまで研究という研究をあまりせず授業に徹するのが常です。でも研究に触れることはすごく大事ですし、どうせレポート書くんだから論文とか読んどいて損はないでしょう。ちなみに自分は「1滴の酒も人を健康にせず」という論文を3年のときに読んで割とマジでどうしよってなりました…お酒の良いところを取り上げた研究がしたかったので…。それはそうとして、何というか、自分の「界」の情報を論文などの信頼性が高い媒体を通して把握することは大事なんですよ。
1.調べる
基本的に論文はGoogleScholarを使います。絶対ブックマークしててください。うちの大学は各ジャーナルに大学単位で登録しているので、edunet経由で接続すれば大概の論文を読むことができます。試しに家で論文調べてみて下さい。1本2000円以上します。それが学費だけで読めちゃうんだからお得ですよね。基本英語文献を読むことが多いのであまり頻度は高くないですが、日本の文献や国文学系ならCiNiiも使うときがあります。GoogleScholarとかで読めない論文もあるんですけど、それは図書館に行って取り寄せの申請をします。お金がかかるものの先生が払ってくれることも多いです。
図書館は結構優秀で、九大に無い文献を他大学から取り寄せることができます。貸し出し期限に厳しいこと以外は実質本が無限にあると同じなので、絶版本を読みたい時とかにも最高ですね。取り寄せしたいんですが、って受付に言ったら紙をくれるのでそれに書くだけです。
授業レポートとかは先輩のレポートを参考に「調べる」こともあると思いますが、正しいとは限らないので気をつけて下さい。
論文書くとき以外は普通のGoogleを使うとも思いますが、それもURLの明記はあった方がいいです。ただWikiの引用は信用されていないのでナシです。Wikiで引用するなら元の論文をあたるべし。
2.まとめる
実験などのデータや読んだ文献の情報は整理しなければなりません。データの整理方法はかなり人によって違います。よく使われるのはExcelなのでとりあえずは使えるようになっておきましょう。セル結合はしないで下さい。プログラムを扱うようになったらCSVやJSONといった形式がよく使われます。こちらはおいおい学んでいっても遅くはないと思います。
文献の整理も人によってといったところですが、自分はNotionやInkdropといったサービスを使います。Notionは使い勝手良いと思いますよ。Inkdropは個人的にはMarkdown記法というものが使えて嬉しいですが学割でも月300円くらいします。
また、自分はマインドマップ的なものでまとめるのが好きなのでScappleというソフトを使っています。iPadも持ってないし…。iPad持ってる人いいですよね。誰かくれないかな。それはそうとしてこれ結構おすすめなんですよ。イメージとして西洋音楽史特論のノートとして使っているものを貼っておきますね。
3.書く・発表する
レポートなんかはWordでいいと思います。せっかくならフォントにもこだわっても良いかもしれません。財布に余裕ある人は予測変換ソフトとしてATOKを入れるとヨシです。論文になって構成を考える必要ができたり、高度な数式を扱う場合はTeX(てふ、って読みます)が有利になります。AtomやVSCodeといった開発環境に構築するオフラインでのLaTeX環境は要求リテラシーが中級者以上になるので、手軽に扱いたい場合はOverleafやCloudTeXといったオンラインTeX環境を使うと良いかもしれません。
書き方なんですが、まずは読んでてストレスが無いように組むことから意識してください。教授陣は沢山のレポートを読むので、すらすら読めるレポートはありがたいのです。注意する点は「主張に筋が通っているか」「引用には引用元が明記されているか」「そもそも文章として読みやすいか」ですかね…逆に段落がなかったり、文体が統一されてなかったり、主張があやふやなものは読みづらく自然と評価も下がるでしょう。引用元を明記しない引用は言語道断です。詳しい書き方は自然科学総合実験とかで理系レポートを扱うのでそこで覚えるはずです。対して文系レポートは難しい…自分が書いたレポートはこのサイトで時々公開してますが参考になるかな…。あと字数増しの裏技はやっぱり引用かな〜 理科系の作文技術という本が相当良いリファレンスになります(漫画版もあるとか)。
なんというか無責任な言い方になるかもですが、レポートもそれぞれなので書いて覚えて下さい…。
作図や発表は何だかんだPowerPointが多いですね。慣れておくと社会人になったときにも大いに役立つらしいです。もう一つはIllustratorやPhotoshopで作ってPDFで発表するパターンも多いです。AdobeはAmazonのセールとかで学生版が爆安になってましたが最近は高い気がします(自分が2017年に買ったときは3年分で47000円だったのにこの間のセールは107000円でした。全然セールちゃうやんけ)
補. オンライン授業に使う会議アプリケーション
Zoomが多いですが、九大は基本的にMicrosoft推しなのでTeamsを使う先生もいます。あと自分が受けた授業はDiscord使ったやつもありました。ただDiscordはセキュリティの関係上、大橋キャンパスの研究室ネットワークで使えないのがネックでした。いろいろ先生側も模索中なのでみんなで改善していきましょ、って感じです。授業ごとに指定があるので、どのアプリで授業するのか把握しておく必要があります。Meeterだったかそんな名前のアプリで管理することもできます。
補2.おすすめ授業
M2になっちゃったからもう全然授業が違ってて正直わからん…ごめん…面白そうと思える授業を取るといいと思います。気になる授業の初回にとりあえず参加して、授業内容や評価方法を把握してから2回目から受けるかどうか決めるって手を使うのもよくあります。シラバス読むのも大事ですね。
一応自分が取って面白いなと思った選択授業は下のやつ
- デザイン史(受けた当時、中身はデザイン建築史だった)
- 音楽音響論(自分がTAしてたりします)
- 基礎造形立体(新制度では2年から受けられるらしい)
- サウンドパフォーマンス(ガムランの演奏ができる)
- 音響構成(音響の面白いところを凝縮してる)
- 設計多変量解析(データの面白さ)
- 聴能形成(1年で受けられる専門科目の中でも実践的なもの)
- デジタルファブリケーション(うちの研究室でやってるようなことする)
補3.GPA事情
クソシステムGPAですが、例年「卒業判定(2.0以上必要)」と「研究室振り分け」に使われます。音響の研究室振り分けはGPT(合計値)なので授業を取れば取るだけ有利になります。ますますクソですね。コースによってどれだけ研究室振り分けにGPAを重視するかなども変わってきます。工業は各研究室に必ず一人入らないといけない決まりが無いのである程度希望が叶ったりします、芸情はじゃんけんだったり、音響はGPが全てといっても過言でなかったり、まあいろいろですね。今年はどうなんですか?って新3年に聞くといいかもです。
補4.困った時は
まずは友達、次に先輩、ダメだったら担任とか仲いい先生、学務課学生係ですね。いきなり学生係に行って聞いてもOKです。なんならそれが早いかもですが大橋の学生係は学生に疲れてきているので微妙に冷たいです。悲しいね。
健康で文化的な最低限度の生活
1.便利サービス
大学編
健康支援センターは病院みたいですごいと思う。あと伊都の学務課学生係は大橋のより優しくて権力もあるので困ったら相談すべし。芸工は工作工房がすごい、これだけで芸工にいる意味があります。他にも探せばいろいろあると思いますよ!
生活編
TrelloとかThingsでタスク管理するのもありかも。
メールとかカレンダーとかはGoogleが強くてMac純正アプリとの連携もストレスないのでおすすめです。
あとブラウザにAdBlock入れてるとYoutubeの広告とかを消してくれるので便利です。ただし授業料免除申請のサイトが機能しなくなるときがあるのでその時は解除しておきましょう。
容量に余裕が無い人はDaisyDiskを使って整理、あるいはクラウドに頼ってもよさげです。
音響系ならSoundGym、Reference4、Audition、Audacity…無限にありますね。
レンタカーなどでも頻繁に車乗る人はJAF契約するといろんな割引があったりもして嬉しいです。
自分は個人でGoogleWorkspace契約してるので旨味を享受してます。特にGoogleDriveが少し特殊で便利です。Astranoxドメインのメールとかもありますので興味あるひとは連絡して下さい。
2.おすすめ本
自分の興味の先がどこにあるのか…どこにあるのかな
芸工編
- スペキュラティヴ・デザイン(アンソニー・ダン):デザインに対する考え方っていろいろあります
- アートとは何か(アーサー・ダントー):アートは独りよがりなのか?
- 陰影礼賛(谷崎潤一郎):美意識こそ真の教養かもしれないね
- 好みなら・・・柳宗悦、河井寛次郎あたりも
人間編
- 動物農場(ジョージ・オーウェル):労働、権力の再生産
- ガメ・オベールの日本語練習帳(ジェームズ・フィッツロイ):苦悩に垣間見える優しさ
- 高校生のための批評入門(筑摩書房):批評の精神の真髄を垣間見よう
- 幸福論(アラン):大学生は幸福ではないかもしれないので、幸福になれるヒント
- ディスタンクシオン(ブルデュー):自由は不自由を受け入れてこそ意味を為す
- 社会心理学講義(小坂井敏晶):読むと面白いんだよなあ
3.サブスク
最近はサブスクめちゃ多くなってきていいですね。とりあえず自分が契約していたものを書いていこうかと思います。好きな期間だけ契約できるのがサブスクの良いとこですね〜
映像系
- Netflix・UNext (無限に時間が溶ける危ねえやつら)
- NHKオンデマンド (NHKってすごいんだわ)
- JSports (SUPER GT好きだから)
- アジアンドキュメンタリーズ (良質なドキュメンタリーがある)
情報系・効率化など
- 日経電子版・日経ビジネス (公平公正)
- AppleMusic (使う)
- ATOK (自分にとっては必要)
- AmazonPrime (必須)
- SPLICE (音効班にはあって良いかも)
- AdobeCC (高え!でも必要なんだよ…殿様商売しやがって畜生…)
4.カード
クレジットカードは持っておくと非常に便利です。使いすぎやリボなどは各自の責任です。カードのおすすめとかは胡散臭さがすごいので遠慮しておきます。聞きたい人は連絡して下さい。
人生失敗談
なんでもそうなんですけど、1回はやってみることが重要だと思います(マジで)。時々やってもいないのに「〜はなあ…」「やりたくないわからない」とか言っちゃう人いるんですけどこれは人生失敗感出てます。時間はあるので、苦手そうな人にも1回は喋ってみる、1回は音だけじゃなく映像にも触れてみる、1回は授業全部サボって海に行ってみる、なんでもいいです。それがきっと後の自分を助けてくれるはずです。(「1回くらいはいいか」は後で自分を殺しに来ます)
恋愛失敗談は多く聞いたけど、経験経験とは思います。それでもたまにえげつない話を聞いて戦慄するのが大学生…。
自分の一番の失敗談はお金を使い果たして学費も生活費も無くなったことですね。そのため多いときは月に20万近く稼いでました。怪我の功名ってやつなのかなんなのか、店長代理とかもやって就活ネタはできました。稼いでた時間何か勉強してたらな、と後悔したことは何回もありますがもう戻ってこないんすよね〜 そのバイトでの失敗談は多すぎて書ききれないです。
コミュニティを間違えると大コケするかもですね。意識高くありたい学生から搾取してる(のに中にいると気付かない)人間も意外に近くにいますよ。まあでも大概なんとかなるので大丈夫です。